話題のライブコマースとは?始め方・日本での成功方法を徹底解説
ECでの商品購入が当たり前となり、動画配信が世界的トレンドである昨今、その2つを掛け合わせたライブコマースが人気を集めています。
ライブコマースは、数年前から中国を中心に拡がりを見せていましたが、コロナウイルス流行による外出自粛などと相まって、日本でもライブコマース市場が急速に拡大しています。小売販売におけるデジタル化/オンライン化の流れは不可避であり、ライブコマースの導入や検討を急かされているマーケティング担当者も多いのではないでしょうか。
この記事では、ライブコマースの特長やメリット/デメリットを詳しく解説しています。また、自社で導入すべきライブコマースの種類が診断できる簡易チェックも掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
ライブコマースとは?
ライブコマースとは、ライブ動画を通じて商品やサービスを紹介し、購入を促す販売手法です。
例えるなら、双方向コミュニケーションができるテレビショッピングのようなイメージで、ユーザーはその場でスタッフ(配信者)と会話や質問をしながら、ショッピングを楽しめます。WebサイトやECサイトに掲載された商品説明やスペック表を見ても、商品の使い方や違いが分からないこと、ありますよね?そんなときにライブコマースでは「どうやって使いますか?」「AとBのサイズの違いを見せてください」など、会話や質問ができます。
このようにインターネットの気軽さと、実際に店舗に訪れたような臨場感とリアルタイム性を兼ね備えているのが、ライブコマースの魅力であり、注目を集める理由です。すでに中国では、ライブコマースの利用者は3億人以上に膨れ上がり、2時間で3億円以上もの売上をあげるトップインフルエンサーなども登場しています。
ライブコマースには大きく2種類存在し、1回で複数の視聴者にリーチする「ライブ配信型」と、お客様とスタッフが1対1でコミュニケーションをおこなう「パーソナル接客型」に分けることができます。
【1対N】ライブ配信型コマース
1対N型のライブコマースは、動画のライブ配信をおこない、一度に複数の視聴者にリーチします。そのため、1回の配信で効率的に売上を延ばすことも可能です。
ライブ配信型コマースの効果は配信者に大きく左右されるため、その選定が重要になります。集客力のあるタレントや有名人を起用するケースも多いです。多くのファンやフォロワーを抱えるインフルエンサーを起用することで、これまでブランドには興味を持っていなかった新規顧客層を開拓できる可能性もあります。配信者には集客力だけでなく、商品を魅力的に見せるトーク力や、お客様からの質問にその場で答えられる商品知識などが求められます。
また、お客様は「視聴者」としてライブに参加しているため、単なる商品紹介だけでなく、魅力的なコンテンツになるようなエンターテイメント性を盛り込むことも、重要なポイントです。そもそも先行する中国で配信型ライブコマースが成功した背景には、商品への信頼性の低さがあり、インフルエンサーの起用でその信頼度が上げられることがありました。日本ではすでに商品への信頼性は高いため、ライブコマースの成功には、配信自体のコンテンツを充実させたりエンターテイメント性をもたせることが重要です。
自社でSNSフォロワーが多いスタッフがいたり、自社商品に詳しいタレントやインフルエンサーを起用できる場合は、短時間で大きな売上効果を期待できるライブ配信型コマースの導入がおすすめです。
【1on1】パーソナル接客型コマース
1on1でおこなうライブコマースは、リアル店舗での接客に近いパーソナル型のコマースで、「オンライン接客」と呼ばれることも多いです。ビデオ通話でお客様と販売スタッフを繋ぎ、実店舗でおこなっているような商品案内・接客・アドバイスをおこないます。
1対1の接客なため、ライブ配信ほどの爆発力はないものの、お客様はパーソナルな対応による特別感を感じることができ、確実な売上・顧客満足度アップに繋げられます。実際に、購入率80%以上・顧客単価は通常の5倍近くになったという実績例もあります。
また、インフルエンサーやタレントを起用する必要がなく、今いる店舗スタッフに対応してもらうことができるため、企業にとっても導入のハードルが低く始めやすいのが特長です。ライブ配信型のような高いエンターテイメント性というより、1対1のていねいな対応が求められます。実店舗でおこなっている接客を、そのままオンラインでおこなうイメージですね。ECサイト上の情報だけでは購入を迷ってしまうお客様の背中を、1on1ライブコマースによって押すことができます。
日本の国民性と、すでに商品への信頼度が高い状態であることを踏まえると、マス向けのライブ配信より、実店舗のように1on1で対応するパーソナル接客のほうがマッチしています。
ライブコマースを始めたいけど、誰がどんなふうに配信すれば良いか分からない・・・という場合は、まずはパーソナル型のライブコマースから始めるのがおすすめ。そこで人気が出たり、売上が大きいスタッフを、ライブ配信コマースに起用するというのも効果的でしょう。
=> 1on1ライブコマースを始めるなら、「LiveCall(ライブコール)」がおすすめ。詳しくチェック。
日本におけるライブコマース事例
資生堂
資生堂は2020年7月から、ビューティーコンサルタントによるライブ配信を定期的に行っています。商品の特徴を伝えると共に、メイクのテクニック、トレンドメイクのポイントなども紹介しています。(SHISEIDO GLOBAL FLAGSHIP STORE ライブ配信)
ユニクロ
ファストリテイリング傘下のユニクロでも、ECサイト内でライブ配信型のコマースを開始しています(UNIQLO LIVE STATION)。スタイリストやファッションモデルが最新アイテムやコーディネイトのポイントなどをライブで解説しています。
スワロフスキー
ジュエリーブランドのスワロフスキーでは、1on1のパーソナル接客型のライブコマースを行っています(スワロフスキーオンラインアポイントメント)。フラグシップ店である銀座店でのお買い物をオンラインで楽しむことができ、1対1の接客で贅沢な時間を過ごすことができます。
ゴディバ
チョコレートブランドのゴディバでも、2021年2月よりパーソナル型のライブコマースを開始しました(ゴディバ リモートショッピング)。配信時間・予約時間を気にせず、対応スタッフがいればいつでもリモートショッピングを利用することができ、全国のショップスタッフにギフト相談などが可能です。
【診断】自社に向いているライブコマースはどっち?
このようにライブコマースの中でも、配信型(1:N)とパーソナル接客型(1:1)では特長や用意する内容が異なります。そのため、自社の商品や体制に合うライブコマースを採用することが重要です。
自社に向いているライブコマースを見極めるための、簡易チェック表を以下にまとめました。それぞれの項目について、AとBでより当てはまる方を選びカウントしてみてください。
項目 | A | B |
---|---|---|
1. 商品/ブランドの特徴 | ターゲット層が広く、多くの人に支持される商品/ブランドである | コアなファンやが多く、特定のターゲットに向けた商品/ブランドである |
2. SNS運用 | TwitterやInstagramを運用しており、フォロワーも多い | SNS運用は行っていない、またはあまり更新していない |
3. インフルエンサー | 起用できるインフルエンサー・タレントがおり、キャスティング予算もある | インフルエンサーの起用経験がなく、最初はできるだけ低予算で始めたい |
4. 店舗スタッフ | EC中心または定休日が多く、常に対応できるスタッフがいるとは限らない | 営業時間内であれば、基本的には対応できるスタッフが常にいる |
5. 実店舗での接客 | 同時に複数人のお客様に対応することが多く、接客時間の短縮を心がけている | 1対1で、1人のお客様に長くじっくり対応することが多く、ていねいな接客を心がけている |
6. 企画 | エンターテイメント性のある配信を企画できる体制がある | 配信の企画を定期的につくれる体制がまだ整っていない |
〜診断結果〜
- Aが多い場合:1対Nのライブ配信型コマースがおすすめ!
- Bが多い場合:1on1のパーソナル接客型コマースがおすすめ!
なお、インフルエンサーを起用したりSNSもでき、かつ店舗スタッフによる個別対応も可能という場合は、配信型とパーソナル接客型の両方を平行して運用することもおすすめです。お客様との関係性や、紹介する商品の種類によって、それぞれのライブコマースを使い分けられると、効果が倍増します。
まとめ 〜ライブコマースで新しい購買体験を〜
いかがでしたか?
EC需要の拡大に伴い、日本でもライブコマースの市場は急速に拡大しています。ライブコマースには、一度に複数のユーザーにリーチするライブ配信型と、お客様一人ひとりとコミュニケーションを行うパーソナル接客型の2つが存在します。
それぞれの特長・違いを理解し、自社の目的にあったライブコマースを選び、顧客にとってより便利でワクワクする購買体験を実現してください。
LiveCall(ライブコール)は、1on1のライブコマースに特化したオンライン接客プラットフォームです。他社事例の紹介や、各社のご事情に合わせた最適なプランも提案しておりますので、まずは気軽に資料請求ください。
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