リモートサポートツールで応対時間が74%短縮、申込は1.6倍

リモートサポートとは、電話やインターネットを通じて顧客の疑問やトラブルを遠隔地から解決するサービスです。近年は電話ではなく、Web上で完結するリモートサポートツールを活用している企業が増えてきました。
リモートサポートツールとは、インターネット通信を利用し、お客様の画面を共有する等して遠隔地から操作して解決策を提供するサービスで、遠隔サポートツールとも呼ばれています。遠隔地(リモート)から行うことで場所や時間の制約を受けずに効率的なサポートを提供することができ、応対効率を向上させながらも顧客にとって利便性の高いサポート手法で、いま注目されています。
本記事では、リモートサポートツールのメリットと、応対時間が74%短縮になりつつも商品の申込みが1.6倍になった事例を解説しつつ、成功のポイントについて説明します。
もくじ
リモートサポートツール活用のメリット
遠隔地からサポートをするためには電話やメールによるサポートが主流でしたが、現在、リモートサポートツール(遠隔サポートツール)は、お客様からの問い合わせに対応するコンタクトセンターやカスタマーセンター、サポートセンター、ヘルプセンター、ソフトウェアサポート、テクニカルサポート、契約の書類の入力サポートや、スマホのサポートサービスなど、幅広い企業やシーンで活用されています。
リモートサポートツールが急速に導入されている背景には、数多くのメリットがあります。
時間と場所の制約がない
リモートサポートツール(遠隔サポートツール)を活用すると、顧客とサポート担当者が物理的に同じ場所にいる必要がなく、顧客は自宅や会社でリモートでサポートを受けることができます。サポート担当者もリモートで複数の顧客に対応でき、現地への移動の手間や待ち時間を省くことができます。顧客もサポートスタッフも、時間や場所の制約を受けずにサポートを利用、対応することができます。
迅速かつ効率的な対応が可能
顧客がサポート担当者にメールを送ったり、問題箇所のスクリーンショットを送るなどの手間がはぶけるため、利便性が高く効率的です。顧客は問題を報告し、サポート担当者はリアルタイムで適切なアドバイスや解決策を提供することができます。困った時にすぐに利用できるため、迅速な問題解決や効率的なサポートが実現されます。
コスト削減とスケーラビリティ
対面サポートに比べてコストを削減することができます。物理的な会場や人員を複数用意する必要がなく、大規模な顧客へのサポートも効率的に行うことができます。また、リモートサポートのインフラストラクチャはスケーラブルであり、需要に応じて拡張することも容易です。
リモートワークの実現
リモートサポートツール(遠隔サポートツール)を活用すると、場所に制約されずに働くことができるため、サポート担当者が自宅やリモートオフィスから業務を遂行することが可能です。地理的な制約や通勤時間の負担を軽減し、柔軟な働き方を実現することができます。
グローバルな人材活用
地理的な制約を超えて、グローバルな人材を活用することができます。特定の地域に拠点を設ける必要がないため、世界中から最適な人材やスペシャリストを選び、優れたサポートを提供することができます。
顧客満足度の向上
トラブルが早期に解決されるため顧客満足度向上にもつながります。顧客は生産性の向上や業務のストレス軽減を実感し、満足度が高まります。また、迅速な解決策により、顧客はサービスや製品に対する信頼感を強めることができます。早期解決は顧客の時間と労力を節約し、顧客満足度を向上させる重要な要素です。
関連記事:リモートサポートとは?顧客満足度と業務効率を上げる導入ガイド
リモートサポートツールの成功事例
リモートサポートツールを活用して、応対時間が74%短縮になりつつも商品の申込みが1.6倍になったKDDIエボルバのコンタクトセンター「映像サポートサービス」の事例を見てみましょう。
KDDIエボルバ コンタクトセンター「映像サポートサービス」
冠婚葬祭の時に送る電報は、以前は電話で申し込むのが当たり前でしたが、今は「でんぽっぽ」というECサイト経由でオンラインで申し込むことができます。商品選びから注文・決済にいたるまで、コンタクトセンターがリモートサポートしています。

弔電やお悔やみ電報は急を要し、早く申し込まないといけませんが、頻繁に送るものではないため顧客は注文に慣れておらず「どんな内容で送ったらいいのか」「何を選べばいいのか」「手続きや支払い方法はどうしたらいいのか」など、サイトを訪れてもお客様はクエスチョンマークがたくさんの状態です。商品選びを相談したい、自分で電報マナーなど調べる時間がないため文面も知りたい、早く問題を解決したいという状況です。パソコン入力や操作に慣れていない場合、入力支援などのサポートも必要になります

そこで「でんぽっぽ」が提供したリモートサポートの流れがこちらです。
①まずは音声とチャットで、相談内容や疑問・状況などを聞き、お客様に寄り添ったサポートを行う。商品選びについてもお伝えする。②商品が決まったら、お客様がアクセスしているEC・通販サイトの画面を同期して、オペレーターが申込みなどの入力支援を行う。③必要に応じて、お客様のニーズに合わせて実際の商品を見せたりなど商品提案も行う。
お客様が抱える全ての問題・課題を解決するために、顧客動線に合わせてサポートを提供し、顧客満足度の向上、電話対応と比較して応対時間が74%短縮しサポート業務の効率化、さらには申込単価1.6倍になり売上も拡大しました。
関連記事:ECサイトのオンライン接客でCVR20%増、申込単価1.6倍へ ~映像・音声・チャットを活用した顧客満足度向上事例
リモートサポートツールの成功のポイント
今回の事例から見えてくる成功のポイントを解説していきます。
ワンクリック・アプリ不要でつながる
お客さまが「疑問」「質問」「相談したい」と感じた時に、ECサイトからワンクリックでスタッフにすぐ繋がる設計になっています。アプリのインストールやアカウント登録などの必要はありません。商品選びをしている時に実際の店舗と同じように、店員さんに聞く感覚でスタッフに声をかけることができます。
ユーザーの“迷い・不安”に即対応
チャットやビデオ通話で、お客さまの「不安の解消」「迷い」に丁寧に対応しています。本事例では、画面共有(コブラウズ)・チャット・音声・映像を使って、ユーザーの画面上で一緒に操作したり、オペレーターが見える状況で案内することで、「操作がわからない」「何をどうすればいいか」といった不安をその場で解消しています。つまりユーザーが迷っている瞬間をダイレクトにつかみ、リアルタイムでサポートできる体制を提供しています。
サポート対応が“成果(購買・申込)”につながる導線
サポートのみで終わるのではなく、そのまま「選び」「決め」「申し込む」というプロセスに自然につなげています。「オペレーターが商品の用途・相手との関係性に応じた提案を行った」「画面同期して操作案内を実施」など、高い品質で対応していることが示されており、これはリアル店舗での接客対応と同じです。このような流れを築くことで、サポートを“コスト”から“売上貢献チャネル”に変えられています。
関連記事:ユーザー心理で読み解く「オンライン接客が【売上UP】に効く理由」
リモートサポートツール活用に必要な機能
遠隔地からサポートをするためには、オペレーターとお客様双方がアプリやプログラムを端末にインストールして行う方法と、アプリなどのインストールをせずに行う方法があります。前者の場合、顧客側は1つの問題を解決したいだけなのに、スマートフォンにアプリのダウンロードをした上でログインすることを案内されたり、お客様センターに電話するとさまざまな部署に引き渡され情報が共有されずに時間がかかったりすることも、顧客はイライラし顧客満足度の低下につながってしまいます。

今回の事例のようにリモートサポートツール(遠隔サポートツール)を活用して効果を出すためには、電話のみ、チャットのみなど、1つのソリューションだけでは十分なサポートを提供することが難しいため、さまざまな機能を組み合わせてシームレスな動線設計をしなければなりません。ツール選びに必要な機能を見ていきましょう。
シンプルなアクセス方法
顧客がリモートサポートツール(遠隔サポートツール)にアクセスするための手続きや接続方法は、アプリのインストール不要・ワンクリックで繋がるなど、シンプルで直感的である必要があります。顧客が直感的に操作できるシンプルなプラットフォームやツールを提供することが必要です。ユーザーフレンドリーなインターフェースは、顧客が安心して迷わず必要なサポートにアクセスできるようになり、ストレスや混乱を最小限に抑えることができます。
リアルタイムコミュニケーション
顧客とサポート担当者とのリアルタイムなコミュニケーションを確立するために、チャット、ビデオ通話機能は必須です。チャットからスタートした時でも、必要に応じてビデオ通話に繋げるなどできるようにしておく事が必要です。AIによる自動回答のみのチャットだと、お客様の疑問に寄り添って答えられない場合があるので、人が対応するチャットがベストです。
画面同期して入力支援
画面共有、コブラウズ(画面同期して遠隔操作したり入力を代行)などの機能を活用し、顧客が問題をかんたんに伝えることができ、サポート担当者が即座に適切なアドバイスや解決策を提供できる環境を整えることが必要です。コブラウズ(コブラウジング)とは、顧客とサポート担当者が同じウェブサイトの画面を見ながら、担当者が顧客のブラウザを遠隔から操作できる技術です。

関連記事:LiveCall【機能紹介】コブラウズ(画面同期)機能
シームレスな動線設計
顧客に合わせたシームレスな動線設計は、個々の顧客の異なるニーズや要求に対応するための重要な手段です。顧客の抱える問題や課題に応じて、適切なサポートチャネルやツールで対応しましょう。動線設計する上で、サポートスタッフ側の業務が繁雑になってしまうと、スムーズに業務を行うのが難しくなりますので、スタッフ側のオペレーションや仕組みの簡素化も考慮しながら動線設計をする必要があります。
リモートサポートに最適なツールLiveCall
今回の成功事例に活用されたリモートサポートツールが「LiveCall」です。LiveCallは多機能でサービス導線にあわせてカスタマイズできるため、数多くの企業やコンタクトセンターで活用されています。

アプリ不要!ワンクリックで必要な時だけサポート
URLを貼るだけで導入できるので、お客様側はアプリのインストールなど不要で、直感で操作できるため使い方も簡単です。お客さまは電話での通話料や料金もかからず、必要な時だけスマホやタブレット、パソコンでホームページやヘルプセンターなどからURLをクリックするだけでサポートをうけることができます。
多機能でセキュリティも万全
シームレスな動線がつくれるLiveCallは、音声通話、オンライン接客、チャット、必要に応じてコブラウジング(画面同期して遠隔操作が可能)ができるなど、機能が豊富です。最初はテキストチャットや音声通話からスタートし、必要に応じてビデオ通話に切替えるなど、個々の顧客に合わせて対応ができます。
オペレーターグループごとに優先着信の設定ができたり、通話転送も可能です。自社サービスに沿ってカスタマイズでき、変更もかんたんで、利用規約の設定やプライバシーポリシーのリンクなども貼ることができます。API連携も可能で、既存の顧客データとの連携もできます。クラウドセキュリティの国際標準規格を取得しているので、顧客のアカウントや個人情報を取り扱う上でのセキュリティも安心です。
コブラウズでリモートサポートや入力支援も可能
ビデオ通話中に顧客の画面を同期し、オペレーターがお客様の閲覧している画面を確認しながら、案内を行ったり入力支援をすることができるコブラウズ(コブラウジング)機能もあるのがLiveCallです。口頭や文章だけでは伝わりにくい説明も、同じ画面を見ながら説明することで、より正確に伝わります。個人情報保護の観点から、非表示にしておきたい部分をあらかじめ設定できます。映像(視覚情報)によるコミュニケーションは応対効率が高く正確なので、お客さまもわかりやすく、対応スピードも早いため顧客満足度の向上につながります。

まとめ:リモートサポートツールで応対効率と売上向上
リモートサポートツールは応対効率の向上や売上向上、顧客の満足度向上において重要な役割を果たします。物理的な制約を超え、時間や場所に制約されずにサポートを提供できるため、顧客の利便性とアクセシビリティが向上します。リアルタイムのコミュニケーションや画面同期などの機能を活用することで、迅速かつ効果的な問題解決が可能となります。
パーソナライズされたサポートや顧客動線に合わせたシームレスな動線設計により、顧客のニーズに適切に対応し、顧客がストレスなく利用できる環境を通じてサポートを受けられることも必要です。さらに、顧客との関係を継続し、フォローアップやフィードバックを通じてサービスの改善に取り組むことも重要です。これらの要素を組み合わせることで、顧客の満足度を向上させ、長期的な顧客ロイヤルティを築くことができます。
リモートサポートツール(遠隔サポートツール)にご興味のある方、検討されている方は、お気軽に「LiveCall」までお問い合わせください。最新のリモートサポート事例のやコンタクトセンター・サポートセンターの成功事例の紹介なども交えながら、御社のビジネスにあった最適な方法をご提案させていただきます。
\合わせて読みたい「リモートサポート」関連記事/

サイトにリンクを貼るだけで簡単導入!
興味をもたれた方は、お気軽にお問合せください。
担当者があなたのサービスに最適な機能を提案いたします。
関連記事一覧



