株式会社マザーハウス【バッグ・アパレル販売】
オンライン接客を通して、商品ストーリーとブランド理念を伝える|マザーハウス様
商品に込められた想いやストーリーを伝えるのに、オンライン接客は最適な手段。オンラインでも顔の見える接客は、マザーハウスのブランド理念を体現できる手段でした。
「途上国から世界に通用するブランドをつくる」を理念に、途上国の素材と職人の手仕事から生まれたバッグ、ジュエリー、アパレルなどを手掛けるマザーハウス。同ブランドは、コロナ禍を契機に、2020年6月からLiveCall(ライブコール)を利用したオンライン修理見積りサービスを、11月にはオンライン接客サービスを開始しています。
ニューノーマル時代の接客・販売スタイルとして注目を集めているオンライン接客について、その導入の経緯や効果を広報ご担当の小田靖之様と導入ご担当の工藤綾香様に伺いました。
オンライン窓口の設置で、見積りや修理までのタイムラグを解消
ー LiveCall(オンライン接客)を導入した背景を教えてください。
工藤 5月の緊急事態宣言を受けて、店頭での販売を2か月ほどストップさせていました。新型コロナの影響で立ち止まらざるをえない。そんな中で、自分たちが何を考え、何をすべきなのか。徹底的に議論を重ねる中で、いくつものプロジェクトが生まれました。その中のひとつが、LiveCallを活用したオンラインでの修理見積・相談サービスです。
お客様も外出を控える中、バッグもお休み期間に入るでしょうから、この機に修理したり、お手入れをしたいといったニーズがあるだろうと考えたんです。
ー オンライン修理見積り・相談サービスについて教えてください。
工藤 オンライン修理見積・相談サービスでは、お客様を修理の担当者とビデオ通話でつなぎ、ケアのアドバイスを受けたり、修理見積りを依頼したりすることができます。
マザーハウスでは「お客様が大切に使っているバッグをより長く使っていただきたい」「新たな社会の循環をもたらしたい」そうした想いを込めて「ソーシャルビンテージ」というケア・修理・回収サービスを実施しています。もともと郵送や店頭でこのケアサービスを行っていたのですが、今回、新たにオンライン窓口を設けました。
ー オンライン窓口を導入した効果はいかがですか?
工藤 オンライン相談のメリットは、その場で商品の状態を確認できることです。従来の方法では商品をお預かりしてから2週間のお時間をいただいていましたが、見積りや修理期間をその場でお伝えすることができるようになったため、お客様をお待たせせずに済むようになりました。
コロナの影響を考慮して、新たな窓口を設けようとする取り組みでしたが、これまでにない価値を提供できるようになりました。
オンライン接客を通し、お客様と顔を合わせることの重要性を再認識
ー 数あるサービスの中からLiveCallを選んでいただいたわけですが、決め手はどこにありましたか?
工藤 まずは、通信の安定性やセキュリティーは問題ないか。そして、お客様が気軽に、簡単に使っていただけるUI/UXであるか。実際にサービスを比較・検討したのは前任者ですが、その2点にこだわった結果だと聞いています。
LiveCallはB to C向けのビジネスを考慮した設計がなされていますし、アプリをダウンロードする必要もなく、URLをクリックするだけなので不慣れなお客様にもご利用いただきやすいと考えています。
ー LiveCallを利用している現場の反応はいかがですか?
工藤 「ビデオ通話でのコミュニケーションに手応えを感じている」という声が出ています。
オンラインでの修理相談をきっかけに、「以前、オンラインで相談したスタッフに確認してほしい」とご指名いただくケースもあったようで、顔と顔を合わせる接客の重要性を再認識させられました。テキストチャットとは違って、身振り手振りも生かして接客できることで、慣れている店舗接客の延長のようにご対応できているようですね。
商品に込められた想いやストーリーを伝えるのに、オンライン接客は最適な手段
ー 11月からはECサイトで、LiveCallを使った販売接客サービスも開始されていますよね。
小田 修理見積りサービスでの手応えから、1対1で顔の見えるコミュニケーションができるオンライン接客は、私たちのブランド・販売理念にマッチすると確信しました。
そもそも私たちは大量につくって、大量に売るというビジネスをしていません。ECは自社運営のサイトのみ。モール系サイトへの出店もしていません。そもそも、マザーハウスは「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念を大切にすることで、成長してきたブランドです。バングラデシュのレザーからはじまったモノづくりは、今やネパール、インドネシア、スリランカ、インド、ミャンマーの6か国に広がり、販売店舗も日本のみならず、香港、台湾、シンガポール、パリへと進出しています。
大切なのは、むやみに商品情報を拡散するのではなく、商品に込められた想いや、途上国の素材・技術を丁寧に伝え、ブランドのストーリーに共感していただくこと。オンライン接客はそのための重要な手段だと考えています。
ー お客様からの反響はいかがですか?
工藤 多くのお客様にご利用いただいています。オンラインストアや実店舗でお買い物をされる前の下見として、お悩みの点を払拭するためにご利用いただくことが多いです。
一方で今後の課題となっているのが、新規のお客様へのアプローチです。マザーハウスの商品やお店、スタッフの雰囲気を知らない状況でオンライン接客をご利用いただくことには、やはり抵抗があるようです。今は、より気軽にご利用いただくための改善に努めているところですね。
ー サービスを通じて、新たな発見などはありましたか?
工藤 関東在住のとあるお客様が、「新しくオープンした仙台店を見てみたい」とオンライン接客をご希望された事例がありました。スタッフとお店や商品のお話をされた後で「いますぐ行くことはできないけれど、必ず仙台店に行きます」と仰ってくださいました。
マザーハウスの店舗めぐりを楽しみにしてらっしゃるお客様が多いことは知っていたのですが、オンラインを通じて、こうした距離の縮め方もあるのだなと感じています。
リアル店舗とオンライン接客、両方を行き来できる心地よい「グラデーション」を創りたい
ー 今後の展望を教えてください。
小田 オンラインへの取り組みは、それはそれで重要な意味を持っています。けれど、バーチャルな世界だけで、マザーハウスのブランドを十分に感じてもらうことはできないと思っているんです。
お店の雰囲気、レザーの匂い、素材の手触り、スタッフとの会話……。五感で得られる発見はリアル店舗にしかないものですからね。理想的なのは、オンラインとオフラインを行き来できる「グラデーション」をつくること。お客様が心地よさを感じられる方法で、サービスを提供していきたいと考えています。
工藤 OMO(オンラインとオフラインの融合)がもたらす「グラデーション」の中で、多様なお買い物体験・ブランド体験を創造し、提供していくことが大きな目標ですね。
先ほど、「仙台店を見てみたい」というお客様の話をさせていただきましたが、LiveCallを使ってバーチャル店舗ツアーみたいなイベントもできると思うんです。お客様にもっと喜んでいただくために、ブランドの理念に共感していただくために、まだまだできることはたくさんあるはず。オンライン接客は、ただモノを売るための手段ではない。それは、実際に導入してみて、はじめてわかったことかもしれません。
マザーハウス様のような、ビデオ通話を利用したオンライン接客・ケアサポートなどの導入に興味がある方は、オンライン接客ツール「LiveCall(ライブコール)」にお気軽にお問合せください。各企業に最適なオンライン接客の導線やプランをご提案させていただきます。
導入企業:株式会社マザーハウス
株式会社マザーハウス
Webサイト:https://www.mother-house.jp/
事業内容:発展途上国におけるアパレル製品及び雑貨の企画・生産・品質指導、同商品の先進国における販売
※この事例の内容は、2020年12月に実施したインタビューに基づいて作成しました。
※事例の内容は掲載時点のものです。
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